議会報告ASSEMBLY REPORT

2010.01.22 カテゴリ:平成21年度 平成21年度9月定例会

 さて、このたびの衆議院議員総選挙は、政権交代を求める有権者の声が高まる中、民主党が圧倒的な勝利をされました。まずは、鳩山新政権の誕生にお祝いを申し上げたいと思います。

その上で、新政権にお願いしたいことは、行政の継続性の観点からも、このたび言われております補正予算の凍結につきましては、地方行政に大きな打撃を与えることとなります。行政の無駄をなくすことは大いに賛成ではありますが、地方行政に過大な負担をかけないよう慎重な判断を求めるものであります。一方、私ども公明党も、この選挙結果を真摯に受けとめ、連立十年の歩みを冷静に客観的に分析し、今後の戦いの糧としてまいる決意であります。その上で、私どもの政治信条であります大衆とともにの立党精神をさらにみなぎらせ、党議員団が結束して事に当たる気風を大切にしてまいります。そして、今までの経験を生かし、福祉、平和、教育、環境、中小企業支援など、公明党の持ち味を有権者の皆様に鮮明にお伝えする活動をさらに積み重ねてまいります。

それでは最初に、本県の行財政改革について、知事にお尋ねいたします。
このテーマにつきましては、大変幅広いテーマでもあり、各議員よりも過去いろいろ取り上げられております。今回私は、二点に絞ってお伺いをいたしたいと思います。

本県の財政構造は、平成十九年度資料によりますと、県税収入においてはおおむね全体の三割程度しかなく、地方交付税や国庫支出金等、国からの収入と県債に大きく依存しております。そして、県民一人当たりの税収も県税全体で全国第三十九位と、歳入面においては大変厳しい状況に置かれております。そして、県債残高は県民一人当たり約七十万円に達しており、基金残高も枯渇状況にあります。一方、歳出面においては、義務的経費が五割を超えており、今後ますます進む少子・高齢化社会に伴って、社会保障関係経費や、団塊の世代の大量退職に伴う退職金など、歳出面の見通しも大変厳しいものが予想されます。また、人件費比率は、普通会計ベースで三七・九%と約四割近くを占めており、全国的に見てもかなり上位にあります。さらに、県有施設の大半が築後三十年以上経過しており老朽化が進んでおります。そして、大規模な未利用・低利用施設が数多く散在いたしております。今後、早急な対策が望まれるところであります。

県では、昨年十月に県有資産の有効活用に関する基本方針を定め、低・未利用資産については売却・貸付けも含め、有効活用に向けて取り組むこととし、本年六月に低・未利用資産の状況について公表されました。それによりますと、低・未利用資産と考えられるもの九十七資産、その中で県として活用予定がない資産四十五資産が公表されております。さらに、その中で平成二十一年度に売却・貸付けを目指す十一資産が整理計画をされております。その中には、代官山iスタジオや奈良県営プール跡地が含まれております。しかしながら、百年に一度と言われる経済不況の中で、これらの計画が立ち往生しているのが現実であります。売る側からすれば、少しでも高く売りたいと考えるのは当然であります。ましてや、貴重な県民の財産ともなれば、なおさらでありましょう。これらの状況を考えると、大変悩ましい判断をしなければならないことかと思います。しかしながら、私は、事業計画がおくれることへの影響を考えると、一日も早い事業計画の実現を目指すべきと考えます。そのための手順として大切なことは、その事業計画推進の透明さの確保であり、公平・公正な手続が行われたかどうかであると思います。

そこで、知事にお伺いいたします。これら資産の売却・貸付けについて、知事はどのように考えておられるのか。さらに、平成二十一年度に売却・貸付けを目指している資産、特に代官山iスタジオや奈良県営プール跡地について、その見通しをお伺いいたします。

また、今回の低・未利用資産の調査は、使われていないものや利用が十分でないもの、そして利用方法を見直すものを抽出したとのことでありますが、この基準では、その判断をする者によって温度差が出るものと思います。したがって、公正・公平を期すためにも、例えば、原則、購入から五年たっても事業開始できていない資産を対象とするといった基準を定め、基準に該当する資産はないか、再度洗い直してみてはいかがでしょうか、あわせてお伺いをいたします。

次に、県有資産活用という観点から、県営住宅についてお伺いいたします。

本県の県営住宅は、県下に四十五団地ありますが、そのうち十九団地において、募集停止となっている建物が含まれております。その理由は、昭和三十年代から四十年代に建てられたものがほとんど耐用年度切れとなり、公営住宅としての機能が著しく低下し、貸すに忍びない状況となっているのであります。特に問題なのは、新たな入居者の募集がないため空き家が多くなり、住宅の管理面においても問題ありと思われるものが散見されます。県は、これらの課題に対し、一部において統廃合の事業を進められておりますが、資産活用という観点から見ても、もっと積極的に取り組むべきと考えます。

そこで、知事にお伺いをいたします。本県の県営住宅の現状認識と、今後どのように取り組むべきとお考えかをお伺いいたします。

次に、小児医療体制及び周産期医療体制の充実についてお伺いいたします。

昨年の県民アンケート調査ニーズ得点ランキングによれば、第一位が、安心して子どもを出産できる医療体制が整っていること、第三位に、子どもが、けがや急病時にいつでも診てもらえる医療体制が整っていること、さらに第五位に、急病時に診てもらえる医療機関があることとなっております。言いかえれば、本県は、安心して子どもを生み育てる環境がよくないと県民の皆様方が感じておられるということであります。事実、最近のデータによれば、人口当たり小児科医数は全国三十八位となっており、同じく人口当たり産婦人科医数も全国四十二位と、子どもを産み育てる環境は大変劣悪であります。加えて、救急搬送時間も全国三十三位と、県民の皆様の小児医療を含め医療全般に対する不安はとどまるところを知りません。これはまさに行政の責任であり、一日も早く解決すべき課題であります。幸い、荒井知事はこの課題に対して、就任早々重要課題と位置づけされ、今日まで果敢に取り組まれてこられました。しかしながら、その成果は一部に見られるものの、まだまだ道半ばの状態で、県民の皆様から見れば、その不安はぬぐい去れる状況ではないと思います。

現代の少子化社会にあって、子どもを安心して産み育てることのできる環境づくりは、何をさておいても優先的に取り組むべき課題であると考えます。そのためには、周産期医療体制の充実とともに、生まれた子どもが病気になっても、安心できる医療体制が重要と考えます。そこで、知事にお伺いをいたします。これら体制の充実にどのように取り組まれてきたのでしょうか。また、今後の課題はどのようなものとお考えでしょうか。

次に、小児がん等の難病や慢性疾患に対する医療体制についてお伺いいたします。

小児がん、慢性腎炎など、厚生労働大臣が定める十一疾病群・五百十四疾病の患者さんで、本県において小児慢性特定疾患として承認されている方は、平成二十一年三月現在、千五百三名いらっしゃいます。これらの患者の皆様は、日々小児慢性特定疾患と闘っておられます。そして、医療費の負担は、行政の負担軽減措置により軽くはなっておりますが、より高度で先進的な治療を満足に受けたいと切実に望んでおられます。そこで、知事にお伺いいたします。本県では、県立医科大学附属病院を中心に、これらの課題に取り組まれているとお聞きいたしておりますが、小児がんその他慢性疾患や難病のケースでも、親子が安心してかかることのできる体制の充実が望まれます。そのため、専門のこども病院の設置を検討する必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

次に、新型インフルエンザ対策についてお伺いいたします。この質問につきましては、昨日質問もありました。できる限り重複は避けて質問をさせていただきます。

このたびの新型インフルエンザ対策は、感染拡大の防止と、基礎疾患を有する者の重症化をいかに守るかが大切なポイントと考えます。特に、基礎疾患を有する方が比較的多いと思われる高齢者対策も重要かと考えます。いずれにいたしましても、新型インフルエンザに関する留意点について、いかに迅速かつ正確に必要な情報を届けるかが大事であります。そして、少しでも死亡者や重症者の発生をできる限り減らすこと及び、その対策を講ずる必要があります。

そこで、お伺いをいたします。このたびの新型インフルエンザのような危機事象に対しては、県民への情報提供が大切ですが、通常の情報提供手段では対応し切れないこともあり、対策の一つとして、例えば早急に号外チラシを作成、全戸配布する等も有効と考えますが、情報提供に関してどのようにお考えでしょうか。また、集団感染が心配される学校での新型インフルエンザに関する感染予防対策などに、県教育委員会はどのように取り組まれているのか、あわせてお伺いをいたします。

次に、消費生活相談についてお伺いいたします。

去る九月一日、消費者庁がスタートいたしました。これまで各省庁で個別に実施されていた消費者行政を消費者庁に一元化することによって、国民の生命・財産を確実に守ることができる体制の第一歩が踏み出されたわけであります。新しい消費者行政を切り開くために必要な制度であり、これらの行政機能が、急速に進展する消費社会にあって、消費者の目となり耳となって、専門的な見地から消費者に身近に迫る危険を敏感に察知し、消費者保護の立場から大いに寄与されることを期待するものであります。これまで、偽装食料品であれ、欠陥家電製品であれ、同じ消費生活上のトラブルであるにもかかわらず、対処してくれる役所が異なるため、国民は不便を強いられてきたのであります。また、どの省庁にも対処する権限がないすき間商品がトラブルを起こすこともありました。そこで、消費者行政を一元的に管轄する消費者庁を創設し、トラブル対応だけでなく、各省庁に対し消費者目線での行政を推進させる司令塔としての役割も担わせることで、行政の体質自体を国民本位に転換させることができたわけであります。

さて、その後のマスコミ報道によれば、消費者庁では、全国の消費生活センター等に全国共通の電話番号を設け、消費者がトラブル等に直面した際、その番号に電話をかけると身近な相談窓口につながる消費者ホットラインがスタートいたしております。奈良県でも本年十一月上旬までには使用できるとのことでありますが、かかってきた電話に対する県内の対処方法についてはどのようになっているのか、健康安全局長にお伺いをいたします。次に、高齢者をねらった悪徳業者への対応についてお伺いをいたします。

例えば最近、高齢者世帯ばかりをねらい撃ちに、屋根の雨漏り無料点検と称して強引に屋根の点検を行い、放置できない修理箇所が見つかったので修理しますと、半ば強引に修理し、その修理代として法外な修理費用を請求する悪徳業者が後を絶ちません。このような被害から高齢者を守るために、県はどのような取り組みをされているのでしょうか。

一方、発生した被害を最小限に食いとめるためには、弁護士や警察とも連携した迅速な対応が肝要かと思います。そこで、警察本部長にお伺いをいたします。本県における、高齢者をねらった悪徳業者の検挙状況とその対策はどのようになっているのでしょうか。

次に、学校教育について教育長にお伺いをいたします。
まず、教職員の人事異動、特に義務教育を行う小中学校教職員についてであります。本年三月議会において、この問題について質問させていただきましたが、今回、再度改めてお伺いをいたします。
本県の小中学校教職員の人事異動は、まず本人の希望調書の提出から始まり、それを受けて、各市町村の教育委員会で慎重に検討し、県教育委員会に対し内申書が作成され、県教育委員会はその意向を最大限に尊重して人事異動の決裁をされるわけであります。ところが、ここで大きな問題が放置され、実質的には県及び各市町村の人事権が阻害されている状況に置かれているのです。それは、個人から出される希望調書に記入されたところ以外への異動は極力避けるという、労使暗黙の了解事項が厳然と横行しているからであります。したがって、市町村をまたぐ人事異動の成立には、受ける側と出す側の一致がない限り成立しないということであります。ある自治体では、荒れる学校が多くなり、他の市町村からの転入希望が皆無となり、人事異動のやりくりに頭を悩ませております。また、長期勤務者が大半を占めるある学校の校長は、今いる先生のほとんどが他の学校への転出を望まないため、長期勤務者の改善や学校の活性化が思うようにいかず、半ばあきらめの心境でおられます。このような状況は、先生にとっても生徒にとっても決して好ましいことではありません。世間一般では、人事は基本的に人事権者の専権事項となっており、法に抵触しない限り、人事権者は、その目的達成のためにその裁量権を大いに行使できることとなっております。

そこで、教育長にお伺いをいたします。さきに申し上げました教職員人事の実態は、どのようなものなのでしょうか。また、教職員人事の実質決定権者は、一体だれなのでしょうか。

次に、正職員と定数内講師の割合についてお伺いいたします。
本県の定数内講師の率は、平成二十年度で一〇・八%と大変高い状況となっております。講師という立場は身分的にも不安定要素も高く、本人たちも決して今の立場に満足して働いているとは思われません。すなわち、給与面、社会保障面、さらに有給休暇制度においても、明らかに身分格差があるわけであります。さらに、労働基準法に照らし合わせても、その運用面においてはかなり窮屈なものとなっております。したがって、定数内講師は必要最小限にとどめることが肝要であり、現状においてはかなり改善の余地があるものと思います。

そこでお伺いをいたします。本県の定数内講師のあり方について、県教育委員会はどのようにお考えでしょうか。

最後に、このたび誕生した新政権では、教員免許の更新制度について、廃止になるかのように一部報道されております。さきの代表質問の中で、教育長はこれらの質問に対し、もし廃止となれば、今まで準備してきたことが無駄となる上、代替案が示されないまま廃止となれば、現場の混乱は避けられない旨の答弁がありました。私どもは、教師の質の確保、さらには教職員の適材適所人事の観点からも、更新制度は存続すべきと考えます。

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