議会報告ASSEMBLY REPORT

2010.01.22 カテゴリ:平成20年度 平成20年度12月定例会

まず初めに、このたび、議長並びに各派議員各位のご配慮によりまして、代表質問の機会を与えていただき、この場をおかりいたしまして、心より厚く御礼を申し上げます。
さて、質問に入りたいと思います。

高齢化社会の進展に伴い、中南和地域の医療を支える県立医科大学附属病院の役割は、ますます大きくなってきております。ところが、この医大病院へのアクセス駅は近鉄八木西口駅で、この駅から医大病院までは、歩道も狭く、かつ距離がかなりあり、さらに歩道の一部が坂道になっていることもあり、体の不自由な方や高齢者の方々にとっては、大変通いづらい状況であります。

一方、医科大学の西側には、重要伝統的建造物群保存地区の今井町があり、地元橿原市においても、観光資源としての活用を推進し、観光客の誘致を推進しているところであります。しかしながら、最寄り駅が八木西口駅となっており、観光客から見ると、ややわかりづらい状況にあります。

そこで、これらの課題を解決し、周辺地域の環境整備を図る対策として、例えば、県立医科大学付近に新駅を設置し、駅から医大病院までを完全にバリアフリー化し、安全・安心な通院アクセスを確保してはいかがでしょうか。また、今井町へのアクセス道路もあわせて整備し、できれば駅名を今井町駅、下に「(医大病院前)」とするなど、さまざまにアイデアが膨らんでまいります。

いずれにしましても、医大病院へのアクセスの現状は、本県の代表的病院と位置づけされた施設としては大変お粗末な状況であり、本県としても、本腰を入れて歩行者動線を根本的に見直す必要があると考えますが、知事のお考えはいかがでしょうか。

次に、医大周辺の治水安全度を向上するという観点から質問いたします。

医大の北東を流れる飛鳥川は、古くから万葉集にも多く歌われている有名な川であります。しかしながら、昨今の開発に伴い、大雨が降ると河川の増水が激しく、かつ、最近のゲリラ雨の多さを考えると、いつこの川がはんらんするか、大変心配であります。ちなみに、この河川の改修は、橿原橋下流まではほぼでき上がっておりますが、それから先が長い間とまった状態であります。もし、この川が大雨ではんらんすれば、医大周辺はおろか、橿原市中心部の八木駅周辺まで被害が及ぶものと考えられます。

また、医大周辺が大雨で水没するようなことにでもなれば、県民に及ぼす被害は甚大なものとなることは間違いありません。いろいろ事情があるとはお聞きいたしておりますが、一日も早く改修を進めるべきと考えます。
また、本格改修されるまでの間、治水安全度の向上を図り、地域住民の皆様の不安を少しでも和らげる措置として、川底に滞留した土砂の撤去を早急に行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

一方、既に改修された今井町東側の飛鳥川は、その川岸がコンクリートで固められており、今井町の町並みにふさわしくない景観となっております。せっかくの町並み整備も台なしとなっておるわけでございます。保存地区の玄関口にふさわしい景観整備をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

以上、県立医科大学周辺整備については、橿原市のまちづくりを考える中で、今後ますます重要な課題としてクローズアップされてくることは間違いありません。県におかれましても、特段のご配慮と力強いご協力を切にお願いするものであります。


次に、中小企業支援についてお伺いいたします。

昨年顕在化した米国のサブプライムローン問題は、世界各国で株安・ドル安をもたらし、株式市場から離れた投機マネーが原油や穀物などの市場に向かい、価格を押し上げるという異常事態を招いております。それに追い打ちをかけるように、米国の大手証券会社リーマン・ブラザーズの破綻、そして現在も進行中の国際金融市場の混乱は、予断を許さない局面が続いております。世界の構造変化に起因するこれらの激動により、原油や穀物価格の高騰、広がる金融不安など、今、我が国や本県における県民生活と中小企業は深刻な緊急事態に陥っております。

加えて、先般発表された企業倒産件数は五年ぶりの高水準となり、また、中小・小規模企業向けの全国信用保証協会の融資保証も、ことしに入り急激に減少し、貸し渋りとの声が高まってきております。これは、昨年の秋に導入された責任共有制度により、金融機関が融資が焦げついたときに負担をこうむることになったため、融資に慎重になっていることが一因と指摘されております。

原油・原材料高に直撃され、その上、銀行から十分な融資が受けられず、資金不足に苦しむ中小・小規模企業を倒産の危機から救うためには、さらなる強力な支援が必要と考えます。そのために、本年八月二十九日、公明・自民両党で総合経済対策、安心実現のための緊急総合対策が決定されました。中小企業等活力向上対策として、去る十月三十一日、信用保証協会が一〇〇%保証する緊急保証制度がスタートいたしました。対象業種は、我が党の強い主張で、従来の百八十五業種から現在六百十八業種にまで大幅拡大いたしました。これにより中小・小規模企業者の約三分の二をカバーすることになり、中小企業者からは、時宜を得た施策と高い評価を受けております。

一方、県内企業も、十月に県が発表した経済観光報告によりますと、九月の企業倒産件数は前年同月比でプラス二七・三%と、三カ月連続の増加となっております。加えて、個人消費が減少し、有効求人倍率も減少と報告されており、経営者の不安は増大する傾向が続いております。

このような中、私たち公明党議員団は、県内の中小企業の経営者の方々のご意見を実現させるため、十月三十一日に荒井知事と信用保証協会に対し申し入れを行い、中小・小規模企業への資金繰り支援に万全を期すよう働きかけてまいりました。加えて、県内企業の実態把握及びきめ細かな支援を行うため、中小企業支援センターに設置された中小企業総合相談窓口を視察してまいりました。

その後、本県におきましては、国の制度を活用して、十一月十日から独自の制度もスタートされており、荒井知事の速やかな取り組みを評価させていただいているところでもあります。しかし、これからの年末に向け、ますます資金需要が多くなると考えますが、県内経済を下支えする中小企業が健全な経営環境を取り戻すためにも、一層の底上げ強化が必要と考えます。

そこで、お伺いいたします。
まずは、県が創設した原材料価格高騰等緊急特別対策資金制度がスタートして間もなく一カ月が経過いたします。現在の融資申し込みの状況と、今後の対応についてお聞かせいただきたいと思います。

さらに、中小・小規模企業支援の充実のためには、融資制度の周知と相談窓口の機能強化が必要と考えますが、現在までの相談内容と今後の取り組みについてお伺いいたします。


次に、定額給付金についてお伺いいたします。

政府・与党の新経済対策の柱である定額給付金は、我が国がかつて経験したことのない経済状況の中で、国民の皆様方、なかんずく所得の低い方々の生活をいかに守るか。さらに、景気の下支えをするための緊急経済対策として、その即効性が大きく期待される中で実施されるものであります。マスコミ等ではいろんな報道がなされておりますが、私たちは、その効果は大変大きいものと考えております。一日も早く国民の皆様方のお手元に給付金が届くよう、関係者の皆様方のご尽力を期待するものであります。

そこで、知事にお伺いいたします。このたびの定額給付金について、荒井知事はどのように考えておられるのでしょうか。


次に、医療対策についてお伺いいたします。

まず最初に、ドクターヘリの導入についてお伺いいたします。
昨年の六月議会一般質問で、私はこの件について質問をさせていただきました。その反響は大きく広がり、特に本県東部山間地域の皆様からは、ぜひドクターヘリの導入を実現してほしいとの要望の声が多く寄せられております。例えば、宇陀郡曽爾村や御杖村で救急患者が発生した場合、一番近い宇陀市立病院までは救急車で片道三十分以上かかります。心筋梗塞や脳梗塞で倒れた場合、三十分以内で治療が受けられるかどうかが命にかかわると言われております。仮に命を取りとめても、三十分以内で必要な治療が受けられるかどうかで、後遺症の状態が大きく違ってくるとも言われております。したがって、病院まで救急車で早くても三十分以上かかるこの地域に住んでおられる方々は、日々、不安な生活を余儀なくされておられます。

平成十五年二月より、和歌山県が導入したドクターヘリを共同利用して、吉野郡の南西部をカバーできるようになりましたが、その後は大きな進展がありません。本年一月、大阪府がドクターヘリを導入するに当たり、奈良県に共同利用の呼びかけがあったと思いますが、その後の進展はどうなっているのでしょうか。

いずれにしても、県下すべての地域にくまなくドクターヘリが飛べるようにすることが喫緊の課題であり、緊急搬送手段の一つとして一日も早く実現すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

次に、本年十月、東京都立墨東病院で、脳内出血の妊婦が八カ所の病院に受け入れを拒否され亡くなられるという痛ましい事案が報道されました。本県でも、三年前に大淀町立病院で、妊婦が出産直後に脳内出血を起こし、県内の病院での受け入れがかなわず、大阪の病院に搬送されるも手おくれで亡くなるという痛ましい事案があったばかりで、マスコミでも大きく取り上げられました。にもかかわらず、今回再びこのような事案が発生したことは、誠に残念でなりません。これからの周産期医療は脳外科と一体でないと、母子ともの健康と安全が確保できません。

そこで、本県の周産期医療と脳外科との連携はどのようになっているのか、お尋ねいたします。また、今後増加が予想される病院間の新生児の救急搬送に、新生児搬送専用のドクターカーを配置すべきと考えますが、いかがでしょうか。


次に、県立病院の深刻な問題である医師や看護師の人材不足についてお尋ねいたします。

本県では、医師の総数は増加しているものの、小児科・産科及び麻酔科の医師不足が顕著であります。これは全国的に見ても同じ状況であり、大変深刻な行政課題となっております。これらの課題については、県が中心となって、地域医療等対策協議会で議論・検討されているところでありますが、私は取り組むポイントとして、二点申し上げたいと思います。

一点は、魅力ある病院づくりであります。県立病院は、その地域において最先端の医療機器と、それらを使いこなす医療技術がそこにあるかどうかであります。特に若い医師は常に新しい医療を求めているものです。これらのニーズに対応した病院施設を整えていかないと、若くて優秀な医師は集まらないと思います。

もう一点は、医師のさらなる待遇改善であります。本年度、医師の待遇改善がなされたばかりではありますが、全国的に見ても、まだまだよい方とは言えないと思います。さらに、開業医との収入格差を見ても、思い切った待遇改善を考えるべきと思います。

さらに、本県の場合、六十五歳以上の開業医師が約六二%と、県全体の医師の高齢化も進んでおり、いかに若い医師を呼び込む仕掛けができるかどうかが今後の大きな課題と考えます。

また、最近では女性医師が増加する傾向にあり、特に若い女性医師の定着対策も大切かと思います。

一方、看護師の人材不足も大変深刻であります。県立医大病院の総合周産期母子医療センターも看護師不足でフル稼働ができない状況となっており、また、本県の看護職員の離職率は全国で二番目に高い状況となっております。したがって、県立病院の看護師不足対策は喫緊の課題であります。

そこで、お伺いをいたします。本県の県立病院における医師及び看護師不足対策として、さらなる待遇改善と魅力ある病院とするため、施設・設備を充実させる必要があると考えますが、どのように取り組んでいるのでしょうか。
次に、教育問題についてお伺いいたします。

教師は生徒にとって最大の教育環境と言われております。小中学校の児童生徒にとって、毎日の生活で一番長く接する存在は学校の先生ではないかと思いま す。したがって、その先生の児童生徒に与える人間形成への影響は大変大きいものと思います。児童生徒にとっては、どんな先生と出会うかによって、その人生が大きく左右されると言っても過言ではないと思います。したがって、教師の人事については、厳格かつ神聖なものとして扱わなければならないと考えます。

ところが、本県の教師の人事は、かなり以前から不可解な取り扱いに基づいて行われているようであります。それは、本人が希望しない学校に人事異動しないという取り扱いであります。例えば、市町村の教育委員会や校長が、ある教師を適材適所の観点から、ある学校に異動させたいと考えても、本人の希望先と一致しない限り人事異動ができないということであります。これでは公正・公平な人事はほとんど不可能であり、教育委員会の人事権は有名無実と言われても過言ではないと思います。

もちろん、特殊な個人事情については人道的見地から配慮されることは、例外として認めることがあってもよいとは思いますが、特に正当な理由もなく人事を拒否することは、社会的通念上、許されるものではありません。

また、一カ所の学校で十一年以上勤務している教師の数は、小学校で五・一%、中学校では一七%にも上っております。これらの状況は、民間の企業では到底考えられないことであります。

最近、荒れる学校がよく話題となります。これらの学校では、教育委員会や校長が命を削る思いで必死に問題解決に取り組まれているのですが、最後には、先ほどの不可解な取り扱いが壁となり、問題解決がはかどらないケースがあるように聞き及んでおります。

そこで、教育長にお伺いをいたします。
本人が希望しない学校へは人事異動はしないという取り扱いは、現在も存在しているのでしょうか。
さらに、最長一カ所十年以上で異動という指導は見直し、せめて七年ぐらいに短縮すべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。

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